
子どもとのお出かけって、とにかく荷物が多いですよね。おむつに着替え、おやつ、水筒…。「これ以上カバンを重くしたくない」と思いつつ、成長していく一瞬はきれいに残したい。そんなときにじわっと負担になるのがレンズの重さ です。
カメラ本体はそのままに、レンズを軽いものに替えるだけで、お出かけの身軽さはぐっと変わります。今回は レンズ本体200g前後を目安 に、ソニー・キヤノン・ニコン・パナソニック・富士フイルム・OMといった国内メーカーの軽量レンズを、6つのマウントぶんまとめました。「うちのカメラはどれだろう?」と探しながら読んでみてくださいね。
レンズの軽さを重視するのはなんで?

公園、水族館、ちょっとした旅行。子連れのお出かけは、両手がふさがる場面の連続です。重い標準ズームをつけっぱなしにしていると、首や肩がじわじわ疲れて、「もうスマホでいいや…」となりがちです。
そこで、200g前後の軽いレンズの出番です。だいたい卵3〜4個ぶんくらいの重さなので、カメラに付けっぱなしでも負担が少なく、サッと取り出してパッと撮れる。この“身軽さ”こそ、シャッターを切る回数を増やしてくれる、いちばんの近道なんです。
失敗しないお出かけレンズ選び・3つのポイント

- 重さは200g前後を目安に バッグのなかで存在を忘れるくらいの軽さが正義。長時間のお出かけでも疲れにくく、子どもを抱っこしながらでも構えやすいです。
- 広角〜標準の画角が使いやすい 子どもと景色をいっしょに写したいなら、広めの画角が便利。中望遠や望遠のレンズは背景が切り取れて素敵ですが、引きで撮れず狭い室内では使いにくいので、お出かけ用としては優先度低めです。
- キットレンズもあなどれない 「単焦点じゃないと…」と気負わなくて大丈夫。多くのキットレンズは100g台と軽く、広角〜標準を1本でカバーしてくれます。後ほどマウントごとに、デメリットも正直にお伝えしますね。
ソニー、キヤノン、ニコンのカメラを使用しているなら要チェック!知っておくと安心!「フルサイズ用」と「APS-C用」のちがい

カメラのセンサー(光を受け取る部分)には、大きく分けて「フルサイズ」と、ひとまわり小さい「APS-C」があります。お手頃な入門機の多くは、軽くて扱いやすいAPS-C機です。
ここでひとつ知っておきたいのが、フルサイズ用のレンズをAPS-C機につけると、写る範囲がすこし狭く(=望遠寄りに)なるということ。レンズに書かれた焦点距離を、ソニー・ニコンは約1.5倍、キヤノンは約1.6倍した数字が「実際の見え方の目安」になります。
たとえばフルサイズ用の40mmレンズをAPS-C機につけると、約60mm相当の少し寄った画角に。「思ったより狭いかも」と慌てないよう、この記事では各レンズに APS-C機で使ったときの目安 も書き添えました。
反対に「APS-C専用レンズ」は、APS-C機にぴったり合わせて作られたもの。そのぶん軽くてお手頃なのが魅力です(基本的にフルサイズ機では使えません)。お手持ち・購入予定のカメラがどちらなのかをチェックしてから選ぶと、失敗しませんよ。
なお、富士フイルムのXマウントはAPS-C専用なので、レンズ選びの際にフルサイズ換算で考える必要性はあまりありません。マイクロフォーサーズはフルサイズ換算で約2倍になりますが、こちらもマイクロフォーサーズ専用レンズですので、換算で○○mmだから……と考えなくても大丈夫です!
① ソニー Eマウント
ソニーのEマウントは、フルサイズ機(α7Cなど)とAPS-C機で共通です。お手頃な入門機なら、α6100やVlogにも強いZV-E10あたりが狙い目。下記のフルサイズ用レンズもAPS-C機で使えますが、その場合は 約1.5倍 した画角が目安になります。
FE 40mm F2.5 G(約173g)
フルサイズ対応なのに173gという、お散歩にうってつけのGレンズ。40mmは「見たままに近い」と言われる画角で、子どもの表情も、テーブルのごはんも、自然な距離感で切り取れます。長さ45mmと短く、バッグの隙間にもすっと収まります。APS-C機(α6400など)で使うと約60mm相当 の、少し寄った画角になります。実売は約8.5万円。
FE 24mm F2.8 G(約162g)
もう少し広く撮りたい人には、こちらの24mm(約162g)。狭い室内や、背景を広く入れたい記念写真で活躍します。F2.8の明るさで、夕方の室内でも撮りやすいのもうれしいところ。APS-C機なら約36mm相当 と、スナップにちょうどいい標準画角になります。実売は約8.5万円。
キットレンズ:E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II(約116g・APS-C専用)
α6400やZV-E10IIなどに付くAPS-C専用のキットレンズ。広角24mm〜標準75mm相当を、わずか107gでカバーします。
一般的には「F値が暗め」「画質は単焦点に一歩譲る」と言われがち。でも、明るい屋外がメインのお出かけなら暗さはそこまで気にならず、手ブレ補正つきでズーム1本あれば撮り逃しが減ります。「まずはこれで身軽に」という選択は、とても現実的です。
② キヤノン RFマウント
キヤノンのRFマウントは、フルサイズ機(EOS R8など)とAPS-C機で共通。お手頃な入門機なら、いちばん手軽なEOS R100や、人気のEOS R50、R50Vあたりが狙い目です。フルサイズ用レンズをAPS-C機につけると、画角は 約1.6倍 した数字が目安になります。
RF28mm F2.8 STM(約120g)
RFレンズ初のパンケーキレンズで、わずか約120g・厚さ約2.5cm。ボディキャップのような薄さで、付けっぱなしでもまったくかさばりません。フルサイズ機では自然な広角28mmとして、APS-C機(EOS R50など)では約45mm相当 の使いやすい標準画角として活躍します。実売は約5万円前後。
RF50mm F1.8 STM(約160g)
缶コーヒーより軽い約160gで、実売3万円前後という頼れる一本。F1.8の明るさで背景がとろっとボケるので、いつものお出かけ写真が少し「作品」っぽくなります。APS-C機で使うと約80mm相当 と中望遠寄りになるので、少し離れて子どもの表情を狙うのが得意。フルサイズ機なら使いやすい標準50mmです。
RF16mm F2.8 STM(約165g)
超広角16mm(約165g)。せまい室内でも家族みんなが入りきり、景色をダイナミックに撮れます。APS-C機なら約26mm相当 と、ほどよい広角スナップに。子どもにぐっと寄っても背景まで写し込めるので、その場の空気ごと残したいときに。実売は約3万円台。
キットレンズ:RF-S 18-45mm F4.5-6.3 IS STM(約130g・APS-C専用)
EOS R100・R50・R10などに付くAPS-C専用の標準ズームで約130g。広角29mm〜72mm相当をカバーします。
「ズーム幅が控えめ」「F値が暗め」という声はありますが、その軽さとコンパクトさは家族のお出かけと相性ぴったり。手ブレ補正も入っているので、まずはこの1本で気軽にスタートできます。
RF-S14-30mm F4-6.3 IS STM PZ(約181g・APS-C専用)
EOS R100やEOS R50、自撮りに強いEOS R50 Vなどに合う、APS-C専用の超広角ズーム。35mm判換算で22.4〜48mm相当をカバーし、約181gと軽量です。電動ズーム(パワーズーム)でなめらかに画角を変えられるので、写真はもちろん動画や自撮りもきれいに残せます。
「F値は暗め」ですが、超広角からスタートするので、狭い室内や旅行先の風景でも家族みんなをしっかり1枚に。手ブレ補正つきで、これ一本でも身軽に楽しめます。実売は約5万円台。
③ ニコン Zマウント
ニコンのZマウントも、フルサイズ機(FXフォーマット)とAPS-C機(DXフォーマット)で共通。お手頃な入門機なら、ファインダーを省いて軽量なZ30や、扱いやすいZ50IIが人気です。フルサイズ用レンズをAPS-C機につけると、画角は 約1.5倍 が目安になります。
NIKKOR Z 26mm f/2.8(約125g)
薄さわずか約2.4cm・約125gという、世界最薄級のパンケーキレンズ。バッグに入れても存在を忘れるほどです。フルサイズ機では広角26mm、APS-C機(Z50IIなど)では約39mm相当 と、スナップにぴったりの画角になります。実売は約6.6万円。
NIKKOR Z 40mm f/2(約170g)
約170gで実売3万円台と、コスパも軽さも見逃せない一本。40mmの“ちょうどいい”画角で、気軽にシャッターを切れます。APS-C機なら約60mm相当 になり、少し離れて子どもの表情をやさしく切り取る中望遠寄りのレンズとして使えます。
NIKKOR Z 28mm f/2.8(約155g)
パンケーキのように薄い約155gの広角単焦点。28mmはスマホの標準カメラに近い感覚で、室内でも風景でも構図を作りやすいのが魅力です。APS-C機では約42mm相当 の自然な標準画角に。実売は約3万円台から。
NIKKOR Z DX 24mm f/1.7(約135g・APS-C専用)
Z30・Zfc・Z50IIなどのAPS-C機にぴったりの、明るい単焦点。換算36mm相当の使いやすい画角で、重さは約135g。F1.7の明るさ で背景を大きくぼかせるので、子どもをふんわり主役にした一枚が簡単に撮れます。最短18cmまで寄れて、テーブルフォトも得意。実売は約4万円。
キットレンズ:NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR(約135g・APS-C専用)
Z30・Z50・Zfcなどに付くAPS-C専用のキットレンズで約135g。広角24mm〜標準75mm相当を1本でこなします。
「開放F値が暗め」とされますが、強力な手ブレ補正を内蔵し、寄れて軽くて使いやすい優等生。ボケより“いろんなシーンを気軽に”を重視するお出かけにはむしろ好相性です。
④ ライカLマウント
Lマウントは、純正のライカレンズだと重さも価格も上がりがち。そこで、国内メーカーのパナソニックとシグマから選びます。
LUMIX S 18-40mm F4.5-6.3(約155g)
なんと、フルサイズ用のズームレンズで約155g。「世界最小・最軽量」をうたう、収納時はパンケーキのように薄くなる便利な一本です。超広角18mm〜標準40mmをカバーし、家族写真にも風景にも幅広く対応。実売は約7〜8万円。
F値は暗めですが、明るい屋外のお出かけならむしろ軽さのメリットが勝ちます。「フルサイズなのにこの軽さ?」という驚きを、ぜひ体感してみてください。
SIGMA 17mm F4 DG DN | Contemporary(約225g)
Lマウントで200g以下のAF単焦点は数が限られるため、ここは250g以内でいちばん身軽な超広角単焦点を。金属の質感が美しく、約225gと手のひらサイズ。最短撮影距離12cmと被写体にぐっと寄れるので、料理や小物のテーブルフォトにも向いています。実売は約8.3万円程度。
⑤ 富士フイルム Xマウント
富士フイルムのXマウントは、すべてAPS-Cサイズ。お手頃な入門機なら、軽快なX-M5やX-T30 IIあたりがおすすめです。
XF27mmF2.8 R WR(約84g)
この特集の最軽量級、わずか84g。マウントキャップの次に薄い、と言われるほどのパンケーキレンズです。自然な画角で、スナップ・風景・テーブルフォトまで気軽にこなします。防塵防滴で、ちょっとした天候の変化にも安心。実売は約5.7万円。
XF23mmF2.8 R WR(約90g)
2025年6月に登場した、わずか約90gの薄型パンケーキ。フルサイズ換算35mm相当という、スナップにいちばん使いやすい王道の画角です。最短20cmまで寄れるので、子どもの手元や食卓の料理にもぐっと近づけます。防塵防滴で、安心して持ち出せる常用レンズの決定版。実売は約6万円台。
XF18mmF2 R(約116g)
約116gの広角単焦点。室内でも引きで撮りやすく、家族みんなを一枚に収めたいときに頼りになります。明るいF2でボケも楽しめます。実売は約8.2万円。
キットレンズ:XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ(約135g・APS-C専用)
X-M5やX-T30 IIなどに付く軽量キットズームで約135g。広角から標準域をカバーします。
プラスチックマウントで「高級感は控えめ」「暗所はやや苦手」とされますが、明るい時間帯の写りは評判がよく、軽さは折り紙つき。お出かけの“とりあえずの1本”として頼れます。
⑥ マイクロフォーサーズ(OM SYSTEM/パナソニック)
ボディもレンズもコンパクトにまとまる、お出かけととても相性のいいシステムです。センサーはAPS-Cよりさらに小さく、レンズに書かれた数字の約2倍が画角の目安。入門機ならOM SYSTEM OM-D E-M10 Mark IVやパナソニックLUMIX G100が軽くておすすめで、軽量レンズの選択肢が豊富なのも魅力です。
LUMIX G 20mm F1.7 II ASPH.(約87g)
約87gの薄型パンケーキ。テーブルの上のごはんを座ったまま撮れる“ちょうどいい”画角が大人気です。F1.7と明るく、室内でもきれいに残せます。実売は約4.3万円。
M.ZUIKO DIGITAL 17mm F1.8 II(約112g)
フルサイズ換算34mm相当の使いやすい広角単焦点で約120g。スナップに心地よい画角で、街歩きから旅行まで万能にこなします。実売は約5万円前後。
キットレンズ:LUMIX G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 ASPH. MEGA O.I.S.(約70g)
約70gの超小型ズーム。広角24mm〜標準64mm相当を、驚きの軽さでカバーします。「暗所はやや苦手」ですが、明るい場所での身軽さは随一。バッグに常備しておきたい一本です。
ひと目でわかる!軽量レンズ比較表
| マウント | レンズ名 | 重さ | 種別 | 換算画角の目安 |
|---|---|---|---|---|
| ソニー E | FE 40mm F2.5 G | 約173g | フルサイズ単焦点 | FF40mm/APS-C60mm相当 |
| ソニー E | FE 24mm F2.8 G | 約162g | フルサイズ単焦点 | FF24mm/APS-C36mm相当 |
| ソニー E | E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II | 約107g | APS-C専用ズーム | 24-75mm相当 |
| キヤノン RF | RF28mm F2.8 STM | 約120g | フルサイズ単焦点 | FF28mm/APS-C45mm相当 |
| キヤノン RF | RF50mm F1.8 STM | 約160g | フルサイズ単焦点 | FF50mm/APS-C80mm相当 |
| キヤノン RF | RF16mm F2.8 STM | 約165g | フルサイズ単焦点 | FF16mm/APS-C26mm相当 |
| キヤノン RF | RF-S 18-45mm(キット) | 約130g | APS-C専用ズーム | 29-72mm相当 |
| キヤノン RF | RF-S14-30mm PZ | 約181g | APS-C専用ズーム | 22.4-48mm相当 |
| ニコン Z | NIKKOR Z 26mm f/2.8 | 約125g | フルサイズ単焦点 | FF26mm/APS-C39mm相当 |
| ニコン Z | NIKKOR Z 40mm f/2 | 約170g | フルサイズ単焦点 | FF40mm/APS-C60mm相当 |
| ニコン Z | NIKKOR Z 28mm f/2.8 | 約155g | フルサイズ単焦点 | FF28mm/APS-C42mm相当 |
| ニコン Z | Z DX 24mm f/1.7 | 約135g | APS-C専用単焦点 | 36mm相当 |
| ニコン Z | Z DX 16-50mm(キット) | 約135g | APS-C専用ズーム | 24-75mm相当 |
| ライカ L | LUMIX S 18-40mm | 約155g | フルサイズズーム | 18-40mm |
| ライカ L | SIGMA 17mm F4 DG DN | 約225g | フルサイズ単焦点 | 17mm |
| 富士 X | XF27mmF2.8 R WR | 約84g | APS-C単焦点 | 41mm相当 |
| 富士 X | XF23mmF2.8 R WR | 約90g | APS-C単焦点 | 35mm相当 |
| 富士 X | XF18mmF2 R | 約116g | APS-C単焦点 | 27mm相当 |
| 富士 X | XC15-45mm(キット) | 約135g | APS-C専用ズーム | 23-69mm相当 |
| M4/3 | LUMIX G 20mm F1.7 II | 約87g | MFT単焦点 | 40mm相当 |
| M4/3 | M.ZUIKO 17mm F1.8 | 約120g | MFT単焦点 | 34mm相当 |
| M4/3 | LUMIX G 12-32mm(キット) | 約70g | MFT専用ズーム | 24-64mm相当 |
まとめ|“軽さ”が、家族の思い出を増やしてくれる

軽いレンズの良さは、写りそのものよりも 「持ち出すのが苦じゃなくなる」 ところにあります。カバンに入れても負担にならないから、いつもカメラが手元にある。だからこそ、何気ない笑顔やうたた寝の横顔まで、すっと残せるんです。
まずはお手持ちのカメラのマウントを確認して、気になる一本から試してみてください。次のお出かけが、ちょっと楽しみになりますように。
※掲載の重さはメーカー公表値、実売価格は執筆時点の目安です。価格は変動するため、購入前に最新の情報をご確認ください。

